フリーランスの始め方
こんにちは。メディカルライターのYukaです。
私は、在米中にメディカル翻訳とメディカルライターの仕事をフリーランスで開始し、帰国後に開業届を提出して個人事業主のメディカルライターになりました。もともと医学の知識と英語力はある程度あったのですが、翻訳をしようと思い立ってから最初の仕事をいただくまでに約4か月かかりました。今振り返ると、フリーランスとしては比較的順調なスタートだったと思いますが、当時はなかなか仕事が始められない焦りを感じながら、思いつくことを試しては失敗する毎日でした。
当時を振り返り、どんなことが役立ったか、あまり役立たなかったかを書いていこうと思います。
前提として
フリーランスを始めるにあたって、自分に必要なスキルが備わっているかどうかを考えることが一番大事です。実際に始めてみないとわからない部分も多いのですが、以前に何か似たようなことをしていた経験は必須だと思います。たとえばライターの場合は、仕事で何かを書くことが多かったとか、先生の場合は、人に何かを教えた経験があるとか、そのようなイメージです。ほとんどのフリーランスの仕事は、一人で(調べながら)完成させることが前提なので、教えてもらわないとできないことを仕事にすることはできません。
仕事獲得に役立ったこと
1.SNSで同業者をフォロー
当時はX(旧Twitter)をよく使っていたのですが、フリーランス翻訳者をたくさんフォローして、どのような働き方をしているのかを調査しました。翻訳会社と契約するのが一般的な働き方だと分かったため、メディカル翻訳を扱っている翻訳会社の募集要項を確認して、必要な資料を送ったり、トライアル(採用のための翻訳テスト)を受けたりしました。
2.ツテを頼る
トライアルを受けても不採用が続いたことから、X(旧Twitter)で知り合った先輩翻訳者のコンサルを受けました。その先輩翻訳者から、さらに2人の翻訳者の方をご紹介いただき、それがきっかけで海外の翻訳会社から最初の仕事をいただくことができました。
3.海外の会社との取引も選択肢に
語学力のある方であれば、海外の会社との仕事の方が始めやすい場合があります。翻訳会社の場合も、海外の方が単価(1単語あたりの価格)が高く、トライアルも簡易的なものか、トライアル自体がないことがほとんどでした。
4.履歴書の作成
フリーランス用に日本語と英語で履歴書を作成しておくと、必要になったときにすぐに提出することができます。英語の履歴書は日本語の履歴書とは形式が違うので、resumeに職業名をつけて検索して(例:resume freelance translator)、よさそうなものを参考にしながら作成するのがオススメです。
5.LinkedInのアカウント
LinkedInのアカウントを日本語と英語で作成しておくと、仕事につながる可能性があります。LinkedInをおすすめする理由は、他のSNSのようにフォロワー数やつながり数に影響されることが少なく、リクルーターから仕事の依頼がくるところです(その代わり、関係ない連絡もたくさんきます)。
5.YouTubeを始める
SNSの中では、YouTubeが一番オススメです。私自身も、たまたまYouTubeを見た知人が仕事を依頼してくれたことがあります。YouTubeを始めるのは少しハードルが高いですが、無料で出せる広告としては一番効果が高いと思います。
仕事獲得にあまり役立たなかったこと
1.新たな資格の取得
以前、翻訳に関する検定を受験したことがありますが、結果は不合格でした。資格がないままでしたが、契約先も仕事量も徐々に増えていったため、二度目は受けませんでした。仕事に必須でない場合は、資格にこだわるよりも、仕事を通じて学んでいった方が効率がよいと感じました。
2.個人のウェブサイト
個人のウェブサイトよりもLinkedInの方がリクルーターの目にとまりやすいので、初期の段階では個人のウェブサイトはあまり役立ちませんでした。ウェブサイトがあった方が信頼性は高まりますが、仕事がある程度軌道に乗ってからでも遅くはないと思いました。
3.SNS
YouTubeとLinkedInを除き、SNS経由で仕事の依頼を受けたことはほぼありませんでした。XやInstagramでも、フォロワー数がかなり多い場合や運用が上手な方は仕事につながるのかもしれませんが、YouTubeとLinkedInの方が一般人向けだと感じました。
まとめると、フリーランスを始めるにあたって大切なことは、「必要なスキルがあること」「ツテを頼って最初の仕事を獲得すること」「LinkedInやYouTubeに自分のスキルをアピールすること」の3つです。翻訳やライティングの分野に限らず、自分の特技を活かして副業を始めたいと思っている方に参考にしていただけると幸いです。