メディカルライターの英語学習記録
こんにちは。メディカルライターのYukaです。久しぶりに最近の英語学習状況について記録したいと思います。
2023年夏にアメリカから帰国してから2年以上が経ちましたが、仕事で英語を読み書きしていること、日常的にYouTubeやポッドキャストなどの英語メディアを消費していることなどから、英語力は総合的に伸び続けていると感じています。ただ、日常で英語を話す機会が減ってしまったので、もともと一番苦手意識のあったスピーキングは今でも一番の課題です。またメディカルライターとして、英語のライティング力をもっと高めたいと思っていました。そこで、この秋から新しく2つのことを始めました。
1.パタプライングリッシュ
宣伝等でご存知の方もいるかもしれませんが、パタプラはビジネス英語で使われる表現を中心に、耳から聞いた文章をリピートして身につけていく教材です。最近増えたサブスクリプション型ではなく買い切り型の教材で、ウェブブラウザーとスマホアプリのどちらでもレッスンを進めていくことができます。パタプラにはいくつかのシリーズ教材があり、私は「パタプラ会議&ファシリテーション」を選びました。自分の意見を述べるときに使う表現や会議の進め方について学びたいと思ったからです。
実際に教材を使い始めて、これなら続けていけそうだと感じました。その理由はいくつかありますが、1つ目はリピートするのが楽しい例文が使われていることです。実際に使う機会がなさそうな例文が多い他の教材と違い、パタプラにはこんな表現が使えるようになりたいと思える例文が採用されています。2つ目は難易度がちょうどいいことです。パタプラは中上級者を対象とした教材のため、例文もそれなりの長さがあります。1回目は文の途中で詰まってしまっても、お手本の音声とリピーティングのためのポーズが3回くらい繰り返されるため、お手本に重ねてオーバーラッピング、その後にリピーティングと合計6回くらい声に出して練習しているうちに、すらすらと言えるようになります。3つ目は毎日のレッスンプランを自動で作成してくれることです。新しいレッスンと前日までに行ったレッスンの復習を両方できるようになっています。学習には繰り返しが大事だとわかっていても、自分でどのレッスンを復習するか決めるのは大変なので、自動で提案してくれる仕組みはありがたいです。
例文をリピートする、構文に他の表現を代入して練習する、というシンプルなレッスンが私にはあっているようです。まずはしばらく続けてみて、リテンションする力や表現力がどの程度身についたか、また報告したいと思います。
2.New England Journal of Medicine(NEJM)の購読
英文が格調高いと評判のNEJMの購読を開始しました。NEJMを選んだ理由は、字数制限が厳しいので内容に無駄がなく、論文の構成を学ぶには最適だと思ったからです。毎週新しい号が発行されますが、5本くらいあるOriginal Researchには必ず目を通すことにしました。メディカルライターとしてのスキルアップが目的なので、内容を理解することよりも、それぞれの項にどんな内容が書かれているか、どんな表現が使われているかを中心に確認しています。
メディカルライターの視点で読むようになって気づいたことは、論文のMethodsはすでに別のジャーナルに公表されていることが多いこと、統計に関する記述がかなり詳しいことです。NEJMの投稿規定にはStatistical Reporting Guidelinesという項目があり、多重性や欠損値の扱いについて細かく定められています。
特に興味深いと感じたのは、論文によってDiscussionの構成がかなり違うことです。研究結果のSummaryから始まり、Limitationsと結論で終わるのはどれもほぼ同じなのですが、その間に何を書くかは著者によって違っていて、それぞれの個性が発揮される部分だと思いました。
表のSDを±で表現する、endpointではなくend pointと書くなど、NEJM独自のルールもあるのですが、医学論文の書き方を勉強するにはNEJMのOriginal Researchが最適だと再確認できました。